いとしい人

Then you found me
いとしい人
いとしい人 という映画を見た。大好きなベット・ミドラーも出ている。主演はヘレン・ハント。タイトルからはラブロマンスが想像されるけれどそうではない。原題はThen you found me。アメリカ映画。アメリカ映画ならでは、という作品だった。主人公エイプリルと彼女を取り巻く人たちの、人生の失敗と出会いを描いている。
失敗に続く失敗を経ながらもそれを受け入れ、また、相手もそれを受け入れていくという生き方が描かれている。
ここに描かれているのはごくありふれた日常の、うまくいかないことであり、特にドラマチックなものではない。新しい人に出会った直後に、前の夫との間に子供を妊娠していたことに気づくとか、次の人生を歩み出そうとしていたときに、つい前の夫と付き合ったりするとか、そんなこと。主人公の周囲には主人公の養母、腹違いの弟、新しい相手の子供達、主人公が最終的にもらった養子などがそれぞれに話に凹凸を付けている。
人生にはなかなかうまくいかないことが多い。そういう中で、どうそれに向き合うかで、人生の充実度は決まる。
アメリカ映画ならではの人生に対する積極性をよく描いてあって、小気味よかった。
タイトルを「いとしい人」としたのは、最初どうかと思ったけれど、しばらく経った今は、苦労の後が伺われるような気がしてきた。いとしい人、というのは何も恋愛関係にある人ばかりではなく、主人公を取り巻く人たちの互いが、互いにとっていとしい存在であったのだ。ベット・ミドラーは、主人公の実母という役柄で、ごく小さい頃主人公を養子に出し、その後その子供に再会するという設定。ベット・ミドラーはアメリカ映画になくてはならぬ存在だと思う。ジュリア・ロバーツベット・ミドラーも、しゃにむに、なりふり構わず、一生懸命物事に取り組む、という姿勢を演じるときとても好きだ。キャシー・ベイツは別の意味で同じくらい好きだけれど、あまり映画に出ないのが残念。