プロメテウスの火:原子力発電に関する覚え書き:セシウム137

人工的に作られる(ウランの核分裂により生ずる)セシウム137は、半減期30.07年の放射性同位体である。医療用の放射線源に使われるが、体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にガンマ線を放射し、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積したのち、腎臓を経て体外に排出される。セシウム137は、体内に取り込まれてから体外に排出されるまでの100日から200日にわたってガンマ線を放射し、体内被曝の原因となるため大変危険である。セシウム137に汚染された空気や飲食物を摂取することで、体内に取り込まれる。なお、ヨウ素剤を服用してもセシウム137の体内被曝を防ぐことはできない。1987年には、ブラジルのゴイアニアで廃病院からセシウム137が盗難に遭った上、光るセシウム137の塊に魔力を感じた住民が体に塗ったり飲んだりしたことで250人が被曝、4人が死亡する大規模な被曝事件が発生している(ゴイアニア被曝事故)。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0


東北でIAEAが測定した放射線量が200万ベクレルから2000万ベクレルであったと修正された。放射線はヨウ素からのものであったことが不幸中の幸いだ。


【ウィーン共同】国際原子力機関IAEA)は3月31日、福島第1原発の北西約40キロにある避難区域外の福島県飯館村の土壌からIAEAの避難基準を上回る値が検出されたとした放射性物質は、半減期の短いヨウ素131で、測定値は1平方メートル当たり約2千万ベクレルだったと修正した。

 IAEA当局者は30日の記者会見で、約200万ベクレルとしていた。数字を取り違えたとみられるが、IAEAは独自の避難基準の2倍に相当する事実は変わらないとしている。

 測定日は3月後半で、ヨウ素131の半減期は約8日。当局者は「検出された値は限られた試料に基づいた初期評価で、追加調査が必要」と話している。

 一方、日本の原子力安全委員会は31日、国内では土壌でなく空間放射線量を指標にしていると説明。原発から半径20キロを「避難」、20〜30キロを「屋内退避」とした設定は妥当で、避難区域の設定の見直しは必要ないとの考えをあらためて示していた。http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040101000115.html


今朝のNHKニュースでは経済産業省安全保安院が内閣府の審議会である原子力安全委員会に十分な情報提供を行っていないとの報道があった。みんなの安全に関わる組織が経済的利益と絡み合う組織の一部だということが、心配だ。