東電、福島原発収束に向けた道筋

東京電力福島第一原発の放射能放出停止に向けたロードマップを発表した。6か月から9か月で放射能の放出を収束させ、環境中の放射能を低減させるという。土壌中の放射能は除線する。

とりあえず放射能の放出を止めて、それまでに放出された放射性物質の影響を生活できる程度にまで除去するということらしいが、本当にそんなことがそのような短期間で可能なのかと思う。もっとも前半の三ヶ月は燃料棒の低温安定化であり、後半の三ヶ月は放射能の放出停止としており、後半については更に長期化する可能性があるとも報道されていた。

この報道を聞くと、来年早々にも本の居住地に戻れるような印象を受けるが、半減期が30年もあるセシウムが降り積もった環境を、そうも簡単に除線出来るものだろうか。最近は報道される内容にどうも信頼がおけない。半径30キロ以北の飯舘村でも高濃度の放射能が検出されており、小学校では運動場で遊ぶことが禁止されているらしいが、そんな状況でそこにいてもいいのだろうか。大人はともかく、子どもはまだ成長期にあり、放射性物質も体内に取り込みやすい。にもかかわらず、強制退去という手段は執られておらずそのまま放射性物質をかぶり続けている。
放射能の影響については事故の例が少ないために明らかになっていないのが現状で、そのことがなおさら、今のような悠長な対応に疑念を抱かせる。30キロ以内を退避区域とする政府の方針には地元の人たちがずいぶん反対していたが、反対している場合ではないのではないだろうか。

当初、諸外国が在日自国民を国内に戻したり80キロ圏外への避難を要請したりして、それがやや大げさなようにも報じられたが、ここに来てそれが正しかったのではないかと思えてくる。

今こうしている間も、大量の放射性物質が福島原発からは放出され続けており、それが風に乗って周囲に飛び散り、積もっている。ヨウ素は半減期が短いがセシウムは何十年も放射能を出し続けるのだ。どれほどの放射能が人体に蓄積するのか分からないが、成長期の子どもには十分すぎるほどの対策をとってもいいのではないかと思う。政府も、この時点で住民の非難の声を恐れている場合ではないのではないか。また、住民ももっと積極的に自ら知識を得て自ら判断することをしなければならない。結局被害を被るのは自分なのだから。

以下、東電による原発収束のニュースとロードマップ。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E3E5E2E2E58DE3E5E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
http://cdn.nikkei.co.jp/parts/ds/pdf/001/20110417_03.pdf