多くの動物園の

多くの動物園の伝統的な飼育法のもとでいちばん不幸なのは、「神経をすり減らしている」精神的に活発な動物たちである。しかしこれらの動物は、動物園の訪問者たちの同情をひくことはほとんどない。とくに、もともと精神的にきわめて活発なこれらの動物たちが、厳重な監禁状態の影響を受けて、あわれにも精神に障害をきたし、自分自身の風刺画みたいになりさがってしまったときはなおさらである。
(中略)
けれどもかごの中の囚われの生活で、もっともみじめなのはサルたち、とくに大型類人猿たちである。彼らは囚われの身の精神的な苦しみから、肉体的にも明らかに障害を受けうる唯一の動物である。


コンラート・ローレンツ「ソロモンの指環」より