ゴキブリはいかん!

たいていの虫には好意的である私も、ゴキブリにだけは我慢できない。飛びそうな顔をしていないにもかかわらず、ゴキブリは飛ぶではないか!

夏の間、我が家にはゴキブリが時々やってくる。夏の間というのはつまり、通常ゴキブリはいないからだ。このあたりは家と家が離れているので、隣の家からやってくるということはない。たぶんゴキブリは裏の藪辺りからやってくる。

今朝起きて階下に来ると、視界の端に一瞬、ほんの一瞬だが、ササと動く黒い影を感じた。そっとそちらの方を向くと、やっぱりゴキブリだ。冷蔵庫と流しの間の隙間にこそこそと隠れていったので、仕方がない、十年も前に買った殺虫剤を取り出して、その隙間にシューッと一吹きくれてやった。

ゴホゴホと咳き込みながら(多分)出てきたところを、すかさず持っていたハエたたきでばしっと退治した。ここで大切なのは、一発で仕留めることだ。以前に、ゴキブリには台所洗剤をかけるといいということを聞き、早速試したが、これは洗剤のどろりとした液体の中でゴキブリがえらく苦しそうにもがくのだ。いかにゴキブリとはいえ、あまり苦しむところは見たくない。一発で昇天させることが出来る、ハエたたきがよい。ゴキブリ自身も死んだことに気がつかないうちに彼岸に行けるよう、日々私は訓練を積んでいるのである。