宮城からのお客さん

我が家には宮城県からはるばるお客さんがやってきた。いぶきくん という。この間書いたホームステイの子だ(福島じゃなくて宮城でした、失礼)。

子育てを終わって長いこと経つので、やや不安もあったけれど、そんな不安もなんのその。維吹くんは出会った最初からすっかりうちとけてくれて、話が弾んだ。屈託の無い朗らかな中学1年生の男の子で、家にいる短い間も話題は尽きることなく、いろんな話をしてくれた。

昨日はただ一回の、我が家で夕ごはんを共にする日。うちでは毎日玄米を食べているので、玄米ご飯を出したら、玄米がこんなに美味しいものだとは知らなかった、といって三杯も食べ、友人宅で作った自家製のお茶もおいしい、おいしいを連発して、帰りにペットボトルに詰めてほしいなんて、嬉しいことまで言ってくれた。ゆっくり話ができるのはこの日だけなのが残念だと思うくらい、話は盛り上がって、普段は9時半にはもう寝る私も、10時半まで多いに会話を楽しんだ。お父さんやお母さんのことも話してくれたが、楽しい素敵な家族が想像された。私も電話でお母さんに挨拶を申し上げたが、明るい感じの気さくな人だった。

さて彼は、図鑑が好きだというので元素図鑑を見せたら、すっかり気に入って見入っていた。この図鑑は私も好きな図鑑で、私が持っている唯一の理系の本だ。しかも、いただき物。私はすっかり文系の人間なのでいろんなことを聞いて、余計に話が弾んだかもしれない。

我が家にはこどもたちに大人気の「なんげぇはなしっこ しかへがな」という東北弁の昔話があるので、これは良い機会と思って、維吹くんに「これ読める?」と聞いてみたら、どうもあまり馴染みがなかったらしい。それでも所々は知っていたので、発音を教えてもらったけれど難しかった。土地の言葉は話すのかと聞いたら、あんまり話さないと言っていた。やっぱり世代が下がるに連れて方言はだんだんなくなってゆくらしい。が、彼は言葉の端々に地元の言葉を使っていたのでこっそり一生懸命覚えようと試みたが、なにせ一緒に過ごす時間が少ないのでどうも上手くいかない。

今朝は近くの湿地まで朝一緒に散歩した。彼は町に住んでいるので、カエルやとんぼを見てずいぶん感激していた。蝉の鳴き声も「いっすねぇ」なんていって、すっかり気に入ったようだった。散歩の道々カエルやイナゴなどを捕まえて楽しんでいた。

知らない人のうちに泊まって緊張したらかわいそうだと思ったけれど、そうでもなさそうでよかった。もう今日は最期の日。明日は朝早くに富野を出発して帰途につく。楽しいホームステイだった。