マーケットの過激な反応、あの一言で?

この数日株式市場や為替市場が大きく乱高下している。世界中の主な株式市場で5%以上の下げを記録している。信用をなくしたドルが売られ、欧州の国々も信用出来ないということで円が買われて空前の円高だ。その原因を作ったのが、スタンダード・アンド・プアーズというアメリカの格付け会社だ。アメリカ国債に対する格付けを一段引き下げたのだ。

大手の格付け会社は他に二社あるが、これらは変更していない。S&P一社が一段引き下げただけでこのように市場が右往左往するというのは、どうも尋常でない気がする。他の2社は全く信用されていないのか?あるいは、今はこの一点しか見えていないのか?

確かに米国では、格下げ以前にデフォルトの危機に陥った。しかし、、、格付け会社は、その影響を考慮しなければいけないにせよ、単なる民間の会社である。その内の一つの一段階の格下げに、こうまで過激な反応が、世界中で起こるとは。

たとえ三社が引き下げて、それに一気に反応するということにも、私は異常さを感じる。マーケットに関わっている世界中の人たちは、これほどまでに近視眼的な見方しかできないのだろうか。このような混乱を引き起こしたS&Pに責任は問われないのか。政府は当該会社に対して混乱を避けるようにと勧告か要請をしたらしいが、この会社は格付け会社としての信頼に関わるため、応じられないとした。その結果として、リーマンショックに準じるようなこの混乱だ。

このような状況や、ツイッターなどであっという間に情報が雪だるま式に変遷すること、過激な発言が多くみられること、などなどを考え合わせると、またしてもThe Shallows(邦訳は「ネットバカ」)を思い出す。あの中で著者が言及している状況が今まさに目の前に現出しているのだ。脳の思考回路が短絡しているとしか、私には思えない。