泊原発の再稼働

泊原発の再稼働が決断された。

その一方で、福島第一原子力発電所からは未だ放射性物質が出続けている。更に、すでに放出されてしまった物質の影響も消えていない。津波の翌日と翌々日に放出された放射性物質の量はテラベクレル単位という途方も無いものだった。広島原発の20倍だという人もいる。

立ち入り禁止区域が設定され、昨日までの暮らしはすべて奪われた。津波や台風などの自然災害なら諦めもつこう、明日から再出発することもできる。が、放射能の被害は何十年、何百年という単位で存在し続ける。中には何十万年という単位の半減期を持つ放射性物質もある。このように、ほぼ永遠に放射能を出し続ける物質であるから、健全に稼動している原子力発電所から出る廃棄物の処理でさえも確たる解決策がなく、今は地下に埋設している。300年後、一万年後に誰かが何とかしてくれるだろう、と考えられているのだろうか。絶えず地殻変動を繰り返しているこの地球の中に埋めることについての危険については誰も何も確たることは言えない。

あの東電原発事故の分析も未だ道半ばだ。そんな中、昨日は復水器の停止が所長に報告されないままであったという致命的とも言えるミスが明らかになった。原発事故の殆どは人的ミスだというが、先の事故の経過を見てもそれは容易に推測できる。そうであってみればなおのこと、新たな災害が発生する可能性は大いにある。実際これまでにも、地震などの自然災害がなくてもあちこちで放射能が漏れてきた。

にもかかわらず原発を抱える地域では再稼働を認めている。これは何も原発が好きだからというわけではない。やむを得ない選択なのだ。原発についてくるおまけは大きい。おまけを目当てに不要な本体を買ってしまうということは珍しくない。

こんな時にこそ、政府は「脱原発依存」の方向を明確にして、それに対応する政策を迅速に策定して欲しいと思う。そして、要らないものは要らないと、自分の暮らしを犠牲にしなくても言える状態を作ってもらいたい。