近藤亨

「日本人として生まれた限りは、武士道精神で恵まれない人々を助けなければならない。」といって近藤亨はムスタンへ旅立ち、1976年以降現在も現地に暮らし、荒野だったムスタンの地を緑豊かな土地にして農業を発展させた。現在90歳である。

若い頃学校で農業を学び、1976年JICAの農業支援事業でネパールのムスタンに派遣される。当時ムスタンにほとんど産業というものはなく、子供は小学校を卒業するとすぐに町へ出稼ぎに行っていたそうだ。この現状を見て、氏はここを桃源郷にしようと決心し、以来、茶色い大地を少しずつ緑の大地に変えてきた。水が少ない上に肥料もないためにこの地では野菜をつくることが出来なかったが、氏は家畜を飼ってその糞を肥料にして果樹を育てたそうだ。今では果物や野菜を近隣の市場に出荷できるまでになっている。雇用が創出され、子供たちは出稼ぎに行く必要がなくなったどころか、氏が設立した学校で勉強することまで出来るようになった。最も標高の高い土地での稲作に成功した人としても、氏は知られている。

このような活動をするには当然お金が必要だが、日本で行う氏の講演に対する報酬や寄付金などを当てているそうだ。いわば近藤さんは一人でその技術を現地の人達に教え、産業を作り出し、学校を設立し、雇用を創出したのだ。

すごい、という言葉は最近軽々と口にされるが、このようなことにこそ使われるべきだ。

近藤さんの朝食は365日、朝は生卵入りのインスタントラーメン。タバコも吸う。

この人については、昨日見たテレビ番組で知ったこと。なんという放送局が作っているのか、岐阜チャンネルで夜八時からやっていた。世界で活躍する日本人 というタイトルだったと思うが、この他にフィリピンの貧困地区で無料でお産の手伝いをしている助産師も紹介されていた。この人にもかなり感動した。

日本人として久しぶりに誇らしい気持ちになって、嬉しかった。

著書に以下がある:
「ムスタン爺様の戯言」、「ネパール・ムスタン物語ー秘境に虹をかけた男」、「夢に生きるー秘境ムスタンに黄金の稲穂を」、「ムスタンへの旅立ち」他