今日の行政用語: 合併特例債

現在関市に建設されようとしている健康福祉交流施設。資金は合併特例債ということだ。「債」というからには債権を発行する、つまり借金をするということではないかと思って調べてみると、この合併特例債というのは、借金のようで そうでない、それは何かと問われれば、、、

合併後の地域振興や旧地域間の格差是正などの名目で起債できる地方債のこと。合併年度及びこれに続く10カ年度に限り、その財源として借り入れることができる地方債である。市町村建設計画に基づく事業のうち、特に必要と認められる事業に限り使うことができるとされている。

事業費の95%に充当でき、元利償還の7割は交付税措置となる。2005年度末までの合併特例法で制度化された合併旧法下のみの措置で、合併新法では廃止されている。

1999年から2006年にかけて進められた市町村の合併を平成の大合併というが、合併が促進された理由として、合併特例債によって行財政面での支援があったことや、三位一体改革によって地方交付税が削減されたことなどが挙げられる。合併の結果およそ3,200あった市町村数はおよそ1,700にまで減り、約1/2となった。

合併特例債では、合併後のまちづくりに必要な資金調達を支える利点がある半面、借金を増やすというリスクもある。
http://m-words.jp/w/E59088E4BDB5E789B9E4BE8BE582B5.html

というわけで7割ほどが国からの交付金らしい。こんなことも私は知らなかったが、小耳に挟むこの言葉のニュアンスからは、市がお金を出さずとも大型複合施設が建設できる、大型施設は発展の象徴だ、的なものだ。


が、借金は借金だ。であれば、建てたあとに相当な運営管理費が発生する大型施設を、今お金がもらえたからといって安易に建設するのはあまりに浅はかではないか。国全体の経済が右肩上がりで、岐阜県の財政も健全で、関市の財政に余裕があるならそれもいいと思うが、国、県、市ともに、この条件にはあてはまらない。どころか、岐阜県は去年、起債許可団体に転落したのである。

岐阜県、起債許可団体に転落 ハコモノで借金依存度上昇
朝日新聞、2010年9月16日付:県は15日、県の財政が借金にどれだけ依存しているのかを示す「実質公債費比率」(過去3年間の平均)が2009年度決算ベースで19.1%となり、「起債許可団体」になったと発表した。国の許可がなければ新たな借金ができなくなった。このまま比率が高くなり続ければ、財政破綻(はたん)と認定される。巨額を投じた「ハコモノ行政」のツケで、県は現在の行財政改革を進め、13年度には健全化できるとしている。
http://mytown.asahi.com/areanews/gifu/NGY201009150015.html

更に日本国の債権については米国の三大格付け会社がつい最近ランクをひとつ下げた。それでは関市の財政はどうかというと、

関市は財政力指数において、0.65(全国ランキング:591位, 岐阜県内ランキング: 22位)、経常収支比率においては、89.7[%]
(全国ランキング:956位, 岐阜県内ランキング: 30位)となっている。
http://patmap.jp/CITY/21/21205/21205_SEKI_zaise.html

である。

経常収支比率とは
「次のような算式で求められる比率で、地方自治体の財政の弾力性を示す指標として利用されている。従来自治省(総務省)の指導としては、道府県で80%、市町村で75%を上回らないことが望ましいとされていた。経常経費充当一般財源÷経常一般財源総額×一〇〇
http://www.zaiseijoho.com/deco/deco_k-11.html

調べれば調べるほど、私の住んでいる町は「大丈夫か?」と思いたくなる。


大型施設を建設するとそれによって多くの企業が儲かることは確実だ。しかし、それによって得る利益は概ね一時的なものでしかない。また、局部的なものでしかない。この不況の中、とりあえずの利益確保ということで、建設関連の会社の人達はこれの建設に賛成しておられると思うけれど、どうか、目先のことよりも、子供たちの将来という視点から、このことを考えて判断していただきたいと願う。


側面情報:
関市議会の会議録検索画面(http://www.city.seki.gifu.jp/gikai/kaigiroku/index.htm)では各議会の議事録が公表されている。