クリスマス・ローズ

クリスマス・ローズ NHK趣味の園芸
石原記念男

我が家ではクリスマス・ローズが数週間前から大きな木の根本で元気に花を咲かせています。この花を買ったのは十年以上前。まだブームがやってくるずっと前だったので、わずか百円か百五十円で手に入れてセンダンの木の根元に植えたのでした。クリスマス・ローズというからにはクリスマスに咲くに違いないと思っていたら3月に咲くのでちょっと調べてみると、我が家にあるのはクリスマス・ローズの仲間のレンテンローズというもので、キリスト教のアッシュ・ウェンズデー(Ash Wednesday:聖灰水曜日)からイースター(Easter:復活祭)までの期間であるレント(Lent:キリスト教の四旬節)に咲くのでこの名が付けられたらしい。

長い間玄関先の大木の根本で沢山花を咲かせていましたが、ある時本屋で「クリスマス・ローズ」という花の栽培の本を見かけて、おお〜っと思いました。表題に驚いたのではなく、著者が石原記念男さんであることに驚いたのです。この方、実は私のすぐ近くに住んでおられて、花がお好きだと知ってはいたものの本を出していらっしゃるとはつゆ知らなかった。花の大家らしい!石原さん宅の庭はそれは美しく、道端から庭に至るまで様々な花が競うように咲いています。特にバラはたくさんあって、前を通るたびに眺めて楽しんでいます。

早速買い求めて読んでみると、栽培の仕方、株分けの仕方が懇切丁寧に解説されていることは言うまでもなく、言葉のすきな私のこと、その中の「他の植物がだんだん枯れてゆく中で、クリスマス・ローズは元気に葉っぱを伸ばしてゆく」という文章にすっかり惹かれてしまいました。原産地は地中海沿岸の石灰岩の多い、比較的荒れた山間地に自生する花だそうで、この本を読んで株分けして今ではあちこちに咲くようになりました。もともと野生の花だけあって、条件の悪い所でもしっかりと根づいて花をつける。根はとても頑丈。

先日この大先生からバラの苗をいただきました。というのも、立ち話をしているときに雲南省に自生するバラがある、ということを石原さんから聞いて、是非欲しいと言ったら、いただきました!

なんといっても雲南省に自生するバラである、そんじょそこらのバラではないのである。全てについて野生が好きである私は、強力な刺を持っているバラ殿にお越しいただいてすっかり楽しい日々を送っています。願わくは、このバラ殿の、我地のお気に召さんことを。