箒の話

最近、掃除には箒を使っている。これがなかなか便利だ。

「掃除は箒とチリトリが一番だ」という知人の言葉を聞いたのはこの冬。薪ストーブを使っている関係上、ストーブまわりにすぐ小さな木くずが溜まるので、手元掃除機を探していたところ、そういう助言をもらったのだ。聞いたときは大してどうとも思わなかったが、小型の箒とチリトリを使っているうちになかなか良いと感じて、部屋も大きい箒で掃いてみた。

子供の頃、母は箒で掃除をしていたが、私が長じて掃除をしようと思ったときはすでに掃除機で掃除をするのが普通になっていたので、私は掃除機しか使ったことがなかった。今頃になって箒を使ってみれば、これがとても心地よい。第一、電気コードとお供についてくる邪魔な本体が無い。吸引音がしない。窓や壁のサンなどもちゃちゃっと簡単に掃除できる。部屋を移動するときも自由自在だ。

こんな便利なものをなぜ今まで使わなかったのか、思い至らなかったのか、それは多分使った記憶がないからだ。ホコリが立つという難点はあるものの、ホコリくらいは次の日にまた掃除すればよいわけで、私にとっては箒の便利さで補っても余りがある。

この夏は一層の節電が求められるらしいから、みんなで箒を使ったらどうだろうか。50なかばを過ぎた私が掃除機しか知らなかったのだから、殆どの人は箒の便利さを知らないでいるに違いない。手軽さという点では掃除機よりはるかに箒のほうが優れている。取り出したりしまったりも楽だ。

一度使ってみたら、その便利さと手軽さが実感できるのではないかと思う。節電効果も、みんなで使えば大いに上がるのではないだろうか。