家庭教育について思う。

大阪の橋本知事の家庭教育支援条例が物議をかもしている(http://mainichi.jp/select/news/20120507k0000e010106000c.html)。親の愛情不足を発達障害と関連付けた点が問題視されているらしいけれど、それはともかく、家庭教育が劣化していることは事実だと思います。

学校の教室で静かに勉強できない子供、成人式でじっとしていられない成人、こういうことは私が子育てをしていた頃(30年くらい前)には聞いたことがないような気がする。ところが今は、学級崩壊という言葉まで作られるほどに、静かにしていることができない子供がいるらしい。実際、一昨年となり村の子供会に参加した時も、わずか30人ほどの小学生の集団は、前で子供のためにアトラクションをしているにもかかわらずあちこち歩きまわったりざわざわと落ち着きがなかった。また、それを見ている教師も静かにさせようとしなかった。一世代前の常識では考えられない光景に、私はびっくりしたものだった。たとえつまらないと感じても、じっとしているべき時には必ずじっとしていたものだし、教師も必ずそうさせていた。子供にまつわる問題は他にもあろうが、静かにしているべき時にこうも多くの子供がじっとしていられない、それを制御することも出来ない、というのは躾がされていないと思わざるをえない。この頃は多動性障害という病気も新たに分類されているようだが、それを別にしても家庭教育が果たす役割は大きい。

幼児が最初に見る世界は家庭であり、それがゆくゆくは子供の常識となり価値観となる。しかし、幼児や子供が家庭で過ごす時間はだんだん短くなっている。かといって、保育所や幼稚園に躾を期待することは不可能です。

家庭での子どもとの関わり方を改善することで、社会に起こっている問題の多くを改善することができると私は思っています。経済的支援などの施策を持って、とりあえずは親を家庭に返して欲しい。今は親自身もどうやって子供を育てていいか分からないような状況にあるらしいから、そちらの方にも対処しなければならないでしょう。

私は何も特別「良い子」を育てるべきだと言っているのではありません。子供の面倒を見る中で、して良いことと悪いことを教えて欲しいと思うのです。そして、それができる時間を与えて欲しいと思うのです。手立てはいくらでもあると思います。バラマキと批判された子ども手当のようなものでもいいと思います。会社を辞めたくないという人には十分な育児休暇を与えて欲しい。子どもと一緒にいる時間がゆっくり取れれば、自ずから躾ができるものと私は思っています。

国家の政策というとまず経済成長、財政再建などという言葉が並びますが、過去数年の社会状況を見ていると、子供の教育、主に家庭教育対策が喫緊の課題のように思われます。今朝も、就職できないことを悲観して若者の自殺が増えているということがニュースになっていましたが、自殺原因はともかく、困難に対する柔軟性なども家庭教育によって育成できるものと私は考えます。大げさにいえば、どんな親を持つかで、どんな人生を送るかが半分くらいは決まるのではないかと思います。あとの半分は運です。