いのちの森プロジェクト

毎晩見るプライムニュース、昨夜のゲストは宮脇昭教授。知る人ぞ知る森の権威だ。

この番組では今問題になっている震災ガレキとの関わりで、教授の「いのちの森プロジェクト」を紹介していた。壮大なプロジェクトで、司会の反町さんはコストやできるまでの時間に大いに疑問を持っていたようだったけれど、ゲストとはもともと時間の観念が全く異なる司会者である。

森作りといえば宮脇教授というくらい、この方は植物の生態系に精通していらっしゃるらしい。元々は雑草生態学が専門だったとか。世界各地で1700箇所に森を作ってきたという実績がある。この人が、今問題になっている震災ガレキを、有害物質を除去した上で、コンクリート瓦礫は下の方に置き、その上に木くずなどの有機物と土を混ぜて、ほっこりしたマウンドを作って、そこに木を植えて、森の防潮堤を作るという計画を話された。青森から千葉までという、全長500キロに及ぶという教授のいのちの森構想に、震災ガレキが使えるということだった。実現すれば広域処理は不要となる。

教授によれば、森を防波堤にすれば津波の勢いも森で削がれ、なおかつ引き波でも人や物が一緒に流れていくのを防ぐことができるという。説明を聞けば、いちいち納得できる。この森は今、手を上げた自治体で部分的に作られつつある。木は密植、混色とする。つまりいろいろな木を狭い間隔で植える。そうすると自然の摂理で木々が淘汰され、最終的には低木、亜高木、高木が混在する森になるという。手入れはいらない。むしろ自然に任せたほうがいいらしい。

森の防波堤は、木が成長すれば高さ40メートルにも及ぶという。当初の盛土は10メートル程、そこに苗木を植えて育つのを待つ。瓦礫を使用すると有機物が腐敗して2メートルほど沈むかもしれないが、全体が低くなるので危険はない。まあ、気の遠くなるような話といってしまえばそうかもしれないが、一旦できてしまえば何百年もノーコストで私たちを守ってくれる。反町さんの、コストや計画についての質問に、「やりながら進んで、失敗したら途中で変更すれば良い」という教授の言葉が印象的だった。物事って、そういうものだ。早々計画どおりにいかないし、それを期待するのも傲慢というものだと思う。

いのちの森プロジェクト:http://morinobouchoutei.com/